2010年2月7日日曜日

権限のある復元、ない復元

Active Directoryのオブジェクトを削除した(OU消してしまった)などの際の復元として、権限の有る無しの戻し方がある。

権限のある復元から考える。

ADは各DCでレプリカを持っている。そのためオブジェクトを削除した際に、単純に戻しても古い情報として戻した情報を削除されてしまう。

たぶん絵にするとこんな感じ。


では権限がない復元は?

通常の復元のことらしい。ADの機能を復旧させて、最新の情報は他のDCからレプリカされるようにする。

たとえばスキーマを破損した場合、
①スキーママスタで「権限がある復元」
②その他で「権限がない復元」
をすることで、破損したスキーマが他のDCに正しく伝播するようになる。

つまり、
「権限のある復元」→オブジェクトの削除を復元したい、
          ドメインの再構築をしたいなど
          過去に戻りたいとき。

「権限のない復元」→ADとして再構築したいとき。

こんな感じだろうか。

PSOの設定

PHANTASY STAR ONLINE のことではなくて。
Password Settings Objectのこと。

Windows Server 2003などではパスワードに関してグループポリシーで行えていたが、この場合だとドメイン全体にのみ適用となり、個別に強固な制限をかけれない。
Windows Server 2008では“きめ細かなパスワードポリシー”PSO(Password Settings Object)という仕組みでそれを解決。

これで複数のパスワードポリシーやアカウントロックポリシーを設定できるようになった。

利用の前提条件としてはドメイン機能レベルがWindows Server 2008でなくてはいけない

作成に利用するのはADSIエディタ(adsiedit.msc)。ldifdeでもできるそうな。

適用方法は「Active Direcotory ユーザとコンピュータ」にて利用したいオブジェクトのプロパティを開き、「属性エディタ」から当該の属性を追加する。

残念なことに、周りにドメイン機能レベルが2008のサーバがないので画面無し。

操作マスタの転送方法

GUIでやる場合は以下の通り。

ドメインに一つ必要な役割である3つが「Active Directory ユーザーとコンピュータ」で転送できて、他が特殊であると覚えておこう。

ADで標準で出てくるMMCは以下の三つで、ドメイン名付けに関係しそうなのは必然的に「Active Directory ドメインと信頼関係」。
- Active Directory ユーザーとコンピュータ
- Active Directory ドメインと信頼関係
- Active Directory サイトとサービス

スキーマは別途追加のMMCが必要だったと覚えておく。







役割利用MMC
スキーマ マスタActive Directory スキーマ
ドメイン名前付けマスタActive Directory ドメインと信頼関係
RID マスタ Active Directory ユーザーとコンピュータ
PDC エミュレータ マスタ Active Directory ユーザーとコンピュータ
インフラストラクチャ マスタ Active Directory ユーザーとコンピュータ


CUIはntdsutilで。詳細は割愛。